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競馬で儲けるためにはいかに回収率を上げるかがポイントとなります。回収率の上げ方をしっかりと理解することで、競馬での負け分を少なくし、儲けを増やせるものです。
回収率を上げるにはさまざまな方法がありますが、一人で考えていてもなかなか結果が付いてこないものでしょう。
ここでは回収率の上げる方法や考え方を解説していきます。
目次
回収率とは?
よく聞く回収率とは「どれだけ馬券で儲けたか」を知る割合です。一方で的中率は「どれだけ予想が的中したか」を把握することができます。
的中率と混同しない
まず回収率は的中率と切り離して考える必要があります。もちろん、競馬では馬券が的中しないと儲けになりませんから、的中率も大事です。しかしながら、馬券は投資と同じです。的中率ばかり追いかけていると、いくら馬券を購入して、回収できたかという点が把握できなくなります。
競馬では回収率を重要視しないといけません。
回収率は払戻金を馬券購入金額で割れば算出可能です。競馬をする上で絶対的に大事な要素となるので覚えておきましょう。
いってみれば、馬券に投資してその的中分と購入金額の差額がいくらになったのか、利益がどのくらい出たのかということを追いかける必要があります。的中率がゼロだと回収率もゼロになりますので本末転倒ですが、10レース購入して1回だけ的中した場合、的中率は低いままになるものの、回収率は100%を超えることも不可能ではありません。
どの程度予想が的中したのかを調べるのに的中率は適していますが、馬券で利益を出したかどうかを調べるのは回収率となります。
回収率=払戻金÷馬券購入金額
競馬の回収率を上げるために必要な6つのポイント
競馬の回収率を上げるために必要なポイントを6つ挙げていきましょう。
予算を決めておく
買い物でもそうですが、なりふり構わず購入していてはお金を使い過ぎてしまう恐れがあります。特にネットバンキングの場合、財布から現金を出して馬券を購入する訳ではないので、口座にある程度預金があればその分だけ馬券を購入することが可能です。
的中率を上げるのではなく、あくまでも回収率を上げるので、外れ馬券が出るのは仕方ありません。
馬券の素人が普通に予想しただけでは、多くのレースで的中するなんてことはあり得ませんし、購入する予算が必要となってきます。ただ、自分で馬券購入にかかる予算をあらかじめ設定しておけば、不要な出費を防ぐことができます。この辺りは買い物と一緒ですね。
たとえば、3レースかけて当たらないので、4レース目で挽回を狙おうとするのはご法度です。余計に負け分を取り戻そうと躍起になり、生活費を上乗せして馬券に購入するのは危険です。JRAダイレクトならクレジットカードで馬券を購入することもできますし、ギャンブルで借金をして身を亡ぼす羽目になるので、しっかりと予算を決めておくように心がけましょう。
止め時を作る
競馬などのギャンブルで注意したいのが止め時です。レース単位や金額で縛りを作っておき、ここまできたら一度止めておこうという決断は非常に重要です。
ギャンブル系の漫画では勝っているときはドンドン勝負をするようなシーンもありますが、現実的に負ける要素が高いギャンブルで今勝っているから次も勝てるという保証はありません。
特に競馬は馬が走るスポーツです。レースでは何があるか分かりませんし、馬も当日の調子が悪いことだってあります。「今日はツイている」と思い込んで勝ち分をすべて購入するのは危険なことですので、予算を決めて止め時を作るというのはセットで大事なポイントといえるでしょう。
トリガミは狙わない
競馬で回収率を上げるにはオッズも参考にしないといけません。トリガミを防ぐためにもオッズは回収率と深い関係があるものです。
トリガミとは払戻金が馬券購入金額よりも下回ることを指しています。要は的中しても赤字になることです。馬券購入金額と同等の金額ならまだしも、100円でも下回るとトリガミとなってしまい、儲けが出なくなります。
このように、馬券予想は決められた予算からオッズを見て購入金額を設定し、払戻金が必ず馬券代金を上回るように心がけておきます。
もちろん、仕事や用事など急な都合で前日にレースを予想し、オッズをほとんど見ないで馬券を購入することもあるでしょう。本命重視の場合は特にオッズが下がる傾向となるので、事前に予想オッズをしっかりとリサーチするか、トリガミを避けて馬券を諦めるようにしましょう。
狙ったレースのみで勝負
競馬が趣味の人にとって、ついつい全レース予想をしたくなるものです。しかし、中には難解なレースも数多く見られます。このような場合、自分が自信を持って狙えるレースのみで勝負するようにしましょう。
回収率は大事ですが、数多くの馬券に手を出すべきではありません。 それは馬券に手を出せば出すほど的中しづらいですから、自然と回収率も下がってしまうからです。
自信のないレースというのは的中率も低いもの。それよりも自信を持てるレースに絞って馬券を購入するようにすれば、トリガミを防げるだけでなく、自然と的中率も上げることが可能です。
多頭数のレースに手を出すのも危険です。頭数が増えればその分だけオッズもバラつきますが、それだけ的中率も下がります。回収率を上げるには小頭数(8~10頭前後)のレースに照準を絞るようにしましょう。
年間トータルでコツコツと利益を出すことが大事
回収率は1日単位で見ても分かりづらいものです。たとえば、自分の狙いたいレースというのが見つかりづらいときだってあります。昨日はマイナス1,000円だったとしても、月間や年間の収支で儲けが出ているかが大事です。
逆に言えば、万馬券が的中して+50,000円となっていても、その後のレースで惨敗が続けば月間で負け越すことは珍しくありません。しっかりと予想していない人は、むしろ、年間でマイナス10万円を超えていてもおかしくないでしょう。
馬券の収支は年間トータルで見るのがベストです。たとえ1日負けたとしても悲観することはありません。そもそも馬券というのはコツコツと稼ぐのが理想です。土曜日がプラス300円だったとしても、日曜日に大きく勝負しようとせず、とにかくコツコツと馬券で稼ぐようにするのが回収率を上げることにつながります。
これは予想のモチベーションにもつながります。負けが続くと予想スタンスも大穴狙いになりやすく、その分的中率が下がってしまうのでよくありません。逆にコツコツと少しずつでも勝っている場合、精神的に余裕が生まれるのでモチベーションも維持しやすくなるでしょう。
予想やデータ、馬券結果を控える
競馬の予想というのはデータを取ることも必要です。競馬新聞や予想サイトのみでは自分がどのような予想をして勝ったのか(負けたのか)というのが分かりません。
たとえば、馬場状態が悪いので先行馬を中心に買いたい場合、確かに後ろからの馬は流れが向かずに届かないパターンがあります。
しかし、開催後半で芝コースの内側が荒れてしまうと、真ん中から外側といった馬場のいいところで直線を走りたいのが騎手心理です。しかも、先行馬や逃げ馬は内ラチ沿いが好きな馬もいるので、馬場の真ん中や外側に進路を取られると、内側へ逃げようとしてバランスが悪くなり直線も伸びないことがあります。
このようなレース結果は競馬新聞や予想サイトでは取り扱ってくれないことが多く、自分の予想スタイルと照らし合わせてデータを控えていくように心がけておきましょう。
競馬新聞は予想を大体的に展開するものの、結果の振り返りはありません。スポーツ紙や予想サイトでもレース結果の勝因や敗因は関係者コメントから推察しているものですが、予想家たちは自分の予想を振り返ることはしないものです。
これだと次につなげることはできませんので、予想やデータとレース結果はしっかりと振り返るようにしましょう。馬券的中には徹底した予想が大切です。
また、馬券の結果もしっかりと控えておきましょう。年間トータルで回収率をプラスに持っていくには、馬券結果を参照しながら常に儲けを意識しておくことが大切です。
オッズは式別によって考え方を変える
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馬券の式別ごとにオッズは変わります。単勝や複勝は的中しやすい分オッズも低くなり、3連単は的中率が極端に低くなるのでオッズは高くなります。単勝オッズも2倍台ならいいですが、1.5倍ほどの人気馬だとあまりおすすめできません。
オッズ1倍台は避ける
1点買いならどの券種でも構いませんが、それで的中するほど競馬は甘いものではないでしょう。何点か買い目を合わせることで的中に近づくようになり、人気が1倍台の馬で単勝を狙おうとするなら、回収率を上げるにもそれなりの資金が必要となります。
今年の秋華賞ではリバティアイランドが1.1倍、天皇賞秋ではイクイノックスが1.3倍と断然人気で勝利しています。近走成績を見ても勝利する可能性はかなり高いものですが、これだけの人気馬になると10万円ほど投資しないと割に合わないものです。
しかし、一般サラリーマンがボーナスでもないのに、単勝10万円を購入するのはリスキーでもあります。株やFXなどの投資や資産運用と違う点は負ければ瞬時にお金が消えるところです。
オッズ1倍台は購入資金が多く必要なのがネックといえます。
単勝だけでなく、複勝やワイドの券種でも同様です。1倍台は避けるようにしましょう。
では、「単勝人気が2倍台でも1倍台とそんなに変わらない」という人もいるでしょう。確かに競馬で考えると1倍台と2倍台はほとんど差がありません。他の馬なら4倍台にもなりますし、馬連や3連複ならもっと配当が増えます。
しかし、ここで考え方を変える必要があります。2倍台というのは倍になることを指しています。要は手持ちのお金が倍に増えるのです。
2倍台のオッズはお金が倍になると考える
普通に考えて財布のお金が倍になれば、かなりラッキーと考えるのではないでしょうか。逆に一般的な生活では買い物する場合、セールで半額なればかなりお得と考えるものでしょう。実はオッズで2倍台というのはかなりお得になります。
ではなぜ競馬で2倍台だと配当が低いと感じるのでしょうか。それは競馬をギャンブルとして考えるからです。もちろん、公営ギャンブルだからその考え方は当たり前なのですが、競馬で儲けようとするなら逆に投資と考えるべきです。
お金を投資するのにすぐ倍になるというのは競馬のメリットといえます。ちなみに2倍のオッズは買い目を増やすとトリガミにもなりやすいので、回収率が下がらないように資金を分配しましょう。
馬券の組み合わせや買い方で回収率を上げる
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さて、競馬で回収率を上げるポイントが分かったうえで、馬券の組み合わせや買い方で回収率を上げるようにします。
買い方の基本は的中しやすいレースを選択して期待値の高い馬を軸にする
競馬で回収率を上げる買い方として、基本となるのは的中しやすいレースを選択することです。G1などの重賞やメーンレースというのは、情報も多いので予想しやすいものといえます。しかし、予想しやすいのと的中しやすいのは別です。
回収率を上げるには的中率を離して考えるようにすると先述しましたが、適当なレース選択でむやみに馬券を購入しても回収率は上がりません。
軸馬を1頭から2頭選出できて、単勝の期待値が高そうなレース選びが重要です。期待値は予想サイトや競馬新聞にもある指数が参考になります。予想印は個人の予想スタイルが反映されるのでオススメできませんが、スピードや能力値などを取り入れた指数は個人の見解を省いているので予想の参考にすることができます。
期待値が高い馬というのは、当然ながら単勝オッズにも反映されるので人気してしまいます。オッズが低いと回収率にも影響するものですが、好走する見込みのなさそうな穴馬に狙いを絞るのは危険です。
そもそも的中しなさそうな穴馬はあくまでも軸馬と馬連や3連複で組み合わせるようにしておき、指数の高くて期待値の高い馬を本命にするようにしましょう。
軸馬が1頭の場合は単勝やワイドが狙い目
軸馬が1頭の場合は単勝やワイドが狙い目となります。単勝馬券は1点買いで十分ですが、先述したようにオッズが1倍台なら避けるようにしましょう。「ワイド馬券は意外」という人もいるでしょが、軸馬に対して対抗や単穴といった2番手・3番手は掲示板内に入っても連対するかは微妙なケースが多くあります。
1着-3着のような縦目になることもありますし、確固たる軸馬を本命にしているならワイドのほうがおススメです。
「馬連のほうがいいのでは…」という競馬ファンもいるでしょう。しかし、馬連よりもオッズが下がるとはいえ、ワイド馬券は馬連よりも的中しやすいのがメリットといえます。
10頭立てのレースで例をみていきます。
◎1番 |
2.3倍 |
1番人気 |
〇2番 |
5.8倍 |
2番人気 |
▲3番 |
12倍 |
5番人気 |
10頭立ての場合は馬連だと45通りあるので的中率は2.2%ですが、ワイドだと3/45通りになるので、的中率は6.7%と3倍に上がります。オッズも約1/3ほど下がってしまいますが、それでも的中する確率はグンと上がるので、回収率を上げるにはワイド馬券のほうがメリットあるでしょう。
軸馬が2頭の場合は馬連や3連複がおすすめ
狙いたい軸馬が2頭いる場合、単勝やワイドの他にも馬連や3連複がおすすめです。馬連は先述したように的中率が下がりますが、狙う軸馬が2頭いるならその馬連を買うようにしましょう。
オッズにもよりますが、2倍以上付くなら万が一のためにもワイドを合わせて購入するようにしておきます。ただし、単穴や連下など3番手や4番手のワイド馬券は見送って購入資金を抑えます。
そして、3連複ですが、10頭立ての場合だと120通りもあるので的中率はわずか0.8%と低いものです。ただ、これらの点数の内、馬券圏内に入る確率が極端に低い馬もいます。そこで、馬券圏内に入るのが実質的に5~6頭程度のレースに限り、3連複2頭軸で流すようにします。
3連複2頭軸の場合、相手の頭数分だけが買い目となりますので、5~6頭の中から上位3頭までに絞って資金を分配するようにしましょう。
買い目が増えるとトリガミになりやすい
競馬の予想では買い目が増えるとその分だけ予算を割くわけですから、当然的中しても払戻金も少なくなってしまいます。気を付けたいのが人気馬を中心に購入しているので、的中してもトリガミになりやすい点です。
単勝や複勝は配当も低いですし、馬連やワイド、3連複まで手を広げてしまうのは得策ではありません。式別は2~3種類までに絞り、買い目を減らしておくようにしましょう。
まとめ
競馬で回収率を上げるポイントをおさらいします。
- 予算を決める
- 止め時を作る
- トリガミを狙わない
- 狙ったレースのみで勝負
- 年間トータルでコツコツ利益を出す
- 予想やデータ、レース内容や予想結果を控える
また、単勝で2倍のオッズも資金が倍になるという考え方を持ち、予想もレース単位で軸となる馬を1~2頭選べる場合のみ購入するようにしましょう。