このページでは、東京芝2500mのコースの特徴をわかりやすく解説させていただいております。
「競馬を始めてみたけどよくわからない」、「コースへの着眼点を学びたい」など、競馬ビギナーはもちろん、ある程度競馬に親しまれた方でも役に立てると幸いです。
ぜひ、参考にしてみてください。
東京芝2500mの注目ポイント! |
・2枠と6枠、特に2枠は優秀! |
・極端な脚質だと不振! |
・特注騎手はC.ルメール、戸崎圭太、M.デムーロ! |
・友道康夫厩舎、池江泰寿厩舎に注目! |
目次
東京芝2500mのコース特徴
東京競馬場は左回りのコースです。正面スタンド前、直線坂下からスタートし、最初のコーナーまでの距離は約450mあります。芝2400mから100m後ろに下がっただけのスタート地点ですが、直線坂下からスタートということですぐに上り坂に差し掛かることから、先行争いは激しくなりにくいといえます。
1コーナーから2コーナーにかけてはほぼ平坦(若干下り)で、向こう正面に差し掛かっていきます。1コーナーから2コーナーに入る時には、先行争いは落ち着く傾向にあります。
向こう正面に入り、緩やかな下り坂を進んだ後、緩い上り坂に差し掛かります。100mほど上ると、そこから3コーナー中間まで下り坂に差し掛かります。
東京競馬場自体はコーナーの半径が大きく、下り坂でスピードが乗っていても、コーナーで膨れることはまず見られません。
4コーナーを回ると、525.9mの直線を迎えます。直線に入って100mほど進むと、高低差2mの上り坂に差し掛かります。直線残り300mあたりから平坦になり、そのままゴールとなります。
このコースは年に2回しか施行されておりません。その2つとは、春の目黒記念、秋のアルゼンチン共和国杯のハンデGⅡであります。
長距離ということもあり、基本的にはスローペースからのヨーイドンになりやすいですが、直線の坂を2度超えるスタミナコースということもあり、極端な瞬発力は求められにくいといえます。キレキレの瞬発力よりも、むしろ必要なのはスタミナと持続力で、芝2400mから100m伸びただけにも関わらず、レースの質や適性はかなり変わってくるといえます。
枠番成績
枠番 |
成績 |
勝率 |
連対率 |
複勝率 |
1枠 |
2-3-3-27/35 |
5.7% |
14.3% |
22.9% |
2枠 |
4-3-3-27/37 |
10.8% |
18.9% |
27.0% |
3枠 |
2-2-2-31/37 |
5.4% |
10.8% |
16.2% |
4枠 |
1-4-1-33/39 |
2.6% |
12.8% |
15.4% |
5枠 |
2-2-4-32/40 |
5.0% |
10.0% |
20.0% |
6枠 |
4-1-3-32/40 |
10.0% |
12.5% |
20.0% |
7枠 |
4-2-1-44/51 |
7.8% |
11.8% |
13.7% |
8枠 |
1-3-3-44/51 |
2.0% |
7.8% |
13.7% |
内外で顕著な傾向はありませんが、2枠と6枠の成績が良さそうです。特に2枠は、複勝回収率が168%と優秀な数字です。単勝回収率も90%で、2枠は狙いやすい枠であるといえるでしょう。
回収率とは、購入した金額に対して回収できた割合のことを言います。100%より高ければ購入より回収の方が高いので、儲けになるといえます。
馬番成績
馬番 |
成績 |
勝率 |
連対率 |
複勝率 |
1番 |
1-0-3-16/20 |
5.0% |
5.0% |
20.0% |
2番 |
1-4-0-15/20 |
5.0% |
25.0% |
25.0% |
3番 |
2-0-4-14/20 |
10.0% |
10.0% |
30.0% |
4番 |
2-2-0-16/20 |
10.0% |
20.0% |
20.0% |
5番 |
2-2-2-14/20 |
10.0% |
20.0% |
30.0% |
6番 |
1-1-0-18/20 |
5.0% |
10.0% |
10.0% |
7番 |
2-2-0-16/20 |
10.0% |
20.0% |
20.0% |
8番 |
0-2-1-17/20 |
0.0% |
10.0% |
15.0% |
9番 |
0-2-1-17/20 |
0.0% |
10.0% |
15.0% |
10番 |
2-0-2-16/20 |
10.0% |
10.0% |
20.0% |
11番 |
1-0-3-16/20 |
5.0% |
5.0% |
20.0% |
12番 |
2-1-0-17/20 |
10.0% |
15.0% |
15.0% |
13番 |
0-0-1-18/19 |
0.0% |
0.0% |
5.3% |
14番 |
1-1-0-15/17 |
5.9% |
11.8% |
11.8% |
15番 |
2-0-0-15/17 |
11.8% |
11.8% |
11.8% |
16番 |
0-2-2-11/15 |
0.0% |
13.3% |
26.7% |
17番 |
0-1-0-10/11 |
0.0% |
9.1% |
9.1% |
18番 |
1-0-1-9/11 |
9.1% |
9.1% |
18.2% |
1~5番まではまずまず馬券に入りやすいというところですが、全体的にあまり顕著な傾向は見られないといえます。馬番はあまり意識しなくても良いでしょう。
脚質別成績
脚質 |
成績 |
勝率 |
連対率 |
複勝率 |
逃げ |
0-0-1-19/20 |
0.0% |
0.0% |
5.0% |
先行 |
7-5-6-59/77 |
9.1% |
15.6% |
23.4% |
差し |
11-13-10-100/134 |
8.2% |
17.9% |
25.4% |
追込 |
2-2-3-91/98 |
2.0% |
4.1% |
7.1% |
直線が長く、コース形態的にスタミナが必要であることもあり、逃げ馬はほぼ壊滅的といえます。追い込みまで行くと率が低いので、極端な競馬ではない馬が安定して馬券になっているといえるでしょう。
上がり3ハロン(F)順位別成績
上がり3F |
成績 |
勝率 |
連対率 |
複勝率 |
1位 |
8-3-3-8/22 |
36.4% |
50.0% |
63.6% |
2位 |
4-6-1-16/27 |
14.8% |
37.0% |
40.7% |
3位 |
3-3-1-13/20 |
15.0% |
30.0% |
35.0% |
4、5位 |
3-3-5-28/39 |
7.7% |
15.4% |
28.2% |
6位~ |
2-5-10-204/221 |
0.9% |
3.2% |
7.7% |
上がり3ハロンが1位の馬は勝率、連対率、複勝率すべてで高く、2位、3位でもまずまず確率が高いことを考えると、上がりが使えればある程度馬券圏内率が高いといえそうです。
上がり3ハロンとは、ゴールから逆算して3ハロン(600メートル)のことです。レースの最初を「テン」、中盤を「なか」、終盤を「しまい」「上がり」と呼びますので、上がり3ハロンはレース終盤の3ハロンということになります。
騎手成績上位10傑
騎手 |
成績 |
勝率 |
連対率 |
複勝率 |
C.ルメール |
3-0-1-8/12 |
25.0% |
25.0% |
33.3% |
内田博幸 |
2-0-1-9/12 |
16.7% |
16.7% |
25.0% |
横山典弘 |
2-0-0-9/11 |
18.2% |
18.2% |
18.2% |
戸崎圭太 |
1-4-4-5/14 |
7.1% |
35.7% |
64.3% |
M.デムーロ |
1-3-2-6/12 |
8.3% |
33.3% |
50.0% |
D.レーン |
1-1-0-0/2 |
50.0% |
100.0% |
100.0% |
北村宏司 |
1-0-2-6/9 |
11.1% |
11.1% |
33.3% |
小牧太 |
1-0-1-0/2 |
50.0% |
50.0% |
100.0% |
田辺裕信 |
1-0-0-15/16 |
6.3% |
6.3% |
6.3% |
浜中俊 |
1-0-0-2/3 |
33.3% |
33.3% |
33.3% |
相変わらず、C.ルメール騎手の好成績が目立ちます。特に、3勝で2着が0というのは、よく勝ち切っているということに繋がってくるので、1着で狙いやすいといえます。
また、戸崎圭太騎手、M.デムーロ騎手の安定感も目立ち、特に戸崎圭太騎手は、勝ち切りこそ少ないものの、2、3着の確率が高いので、戸崎圭太騎手が騎乗の際は常に押さえておいても良いくらいでしょう。
そして、短期免許で時々来日するD.レーン騎手に関しては、2戦2連対という素晴らしい数字です。もちろん、騎乗数が少ないことは否めませんし、来るとすれば主に春のGⅠシーズンになるので、目黒記念で騎乗があれば勝負気配が高いと考えても良いでしょう。
短期騎手免許とは、日本国外の競馬に所属している騎手が日本に来て騎乗するためのシステムです。1か月単位で、1年間にそれぞれ最大3か月交付されます。
調教師成績上位10傑
調教師 |
成績 |
勝率 |
連対率 |
複勝率 |
藤原英昭 |
3-0-1-4/8 |
37.5% |
37.5% |
50.0% |
宗像義忠 |
3-0-1-2/6 |
50.0% |
50.0% |
66.7% |
友道康夫 |
2-2-3-15/22 |
9.1% |
18.2% |
31.8% |
木村哲也 |
2-0-0-2/4 |
50.0% |
50.0% |
50.0% |
池江泰寿 |
1-2-1-12/16 |
6.3% |
18.8% |
25.0% |
角田晃一 |
1-1-0-2/4 |
25.0% |
50.0% |
50.0% |
杉山晴紀 |
1-0-0-7/8 |
12.5% |
12.5% |
12.5% |
庄野靖志 |
1-0-0-2/3 |
33.3% |
33.3% |
33.3% |
黒岩陽一 |
1-0-0-3/4 |
25.0% |
25.0% |
25.0% |
須貝尚介 |
1-0-0-2/3 |
33.3% |
33.3% |
33.3% |
出走頭数が少ない厩舎で上位にある厩舎は、ほとんどが同じ馬なので、鵜呑みにできないところはあります。ですので、ある程度出走頭数があって、複数馬券圏内がある厩舎・調教師を注目した方が良さそうです。
そうなると、友道康夫調教師、池江泰寿調教師がコンスタントに上位進出できる出走馬を輩出しているといえそうです。この2人の調教師には注目しましょう。
中央競馬では関東と関西に競走馬のトレーニングセンターが2か所設けられており、関東は茨城県稲敷郡美浦村の美浦トレーニングセンター、関西は滋賀県栗東市の栗東トレーニングセンターとなります。「美浦」という文字が出てきたら関東、「栗東」という文字が出てきたら関西と思って良いでしょう。
種牡馬別成績上位10傑
種牡馬 |
成績 |
勝率 |
連対率 |
複勝率 |
ハーツクライ |
4-4-1-32/41 |
9.8% |
19.5% |
22.0% |
キングカメハメハ |
3-1-4-21/29 |
10.3% |
13.8% |
27.6% |
ステイゴールド |
3-0-3-18/24 |
12.5% |
12.5% |
25.0% |
オルフェーヴル |
2-0-0-7/9 |
22.2% |
22.2% |
22.2% |
スクリーンヒーロー |
1-2-1-3/7 |
14.3% |
42.9% |
57.1% |
ルーラーシップ |
1-1-0-10/12 |
8.3% |
16.7% |
16.7% |
ノヴェリスト |
1-1-0-3/5 |
20.0% |
40.0% |
40.0% |
ゴールドシップ |
1-0-1-1/3 |
33.3% |
33.3% |
66.7% |
カンパニー |
1-0-0-3/4 |
25.0% |
25.0% |
25.0% |
ロードカナロア |
1-0-0-6/7 |
14.3% |
14.3% |
14.3% |
長距離重賞に強いハーツクライ産駒が妥当な成績を収めていますが、近年は以前ほど活躍馬を出していません。近年でいえばその下のオルフェーヴル産駒やスクリーンヒーロー産駒などに活躍馬が出ている傾向にあるので、これらの種牡馬にも注目が必要です。